海へ出かけた。
本を読んだ。
映画を見た。
友人としゃべった。
考え事をしているうちに、夏は終わるように思う。
何も強制されない状態に一度事を運んでみて、それから何をしたいのか考えてみたい。だが、その時間はどこにも無い。ただ絶えず動き回る事。いつまでも立ち止まらない事。決してふりかえらない事。単純に脳が命令する。道も知らないのに、どこか目的の場所へ向かっているのなら、とても幸せだと思う。目的の場所も無いのに、動き回るのはただの馬鹿だ。本当に行けるとこまで行ってしまうべきなんだろうか。めんどくさがって引き返す道を探してはいけないのだろうか。引き返す道を教えてはくれないのだろうか。
自分の前に立ちはだかるのは、未来とか現実とかそんな生易しいもんじゃない。立ちはだかる過去を、受け入れるか乗り越えるべきなのかもしれない。けど、ごめん、ずっと探してるのは、なんとか過去を変える道。全てを忘れてしまう事。どうにもできない事ばかり。
物理の天才に生まれていれば、時空を戻る理論を思いつけたんだけどなぁ。残念、自分が望む能力はひとつも身に持って生まれなかったや。
夏が終わる。
惨めな冬がまた戻ってくる。
その前にもう一度ぐらい、花火でもしよーや。