永久記憶不滅

そんな事より、結局今日もまた暗室でした。さすがに、なれたよあの暗室。特に、イルフォードの定着液にしてから、1枚あたりの作業時間が2分は短くなったので、楽です。といっても、今まで定着時間が長い分、その時間の中で次の作業を進めてたので、ある意味、時間的にはロスしていますが、それでも切羽詰まって次から次へと作業をして行く訳じゃないので、楽です。それと、焼き直しだからかな。
昨日、焼き直しの細かい指示メモを自分宛に書いておいてよかった。ちょっと、それ見て自分で笑えました。例えばこんな感じです。「NO.29 大きいサイズでも焼いてみようよ。」「NO.14 もうちょい明るく!」明るくって書いてあっても、もうちょいだと1秒短く、もっとだと2秒短く、さらにだと普段の短い秒数から1秒、って感じで、それ書いてあるどおりにやったらいい感じに出来たw
おまえは赤ペン先生かって感じの丁寧さでした。でも、それぐらい調子のいい休みの日は余裕でプリントを眺めて、解決策を頭に思い浮かべる事が出来るんだなっ、やっぱ暗室の中では忘れているなって思います。自分の焼きがその暗室だとどう見えるかって言われると、高原はまだまだつかめてないですが。焼き直しは、他のプリントの並びで具体的にこういう部分で使いたいっていう明確さがあるので、楽しいです。それ以前のも、決して悪くはないから、ダメだったから焼き直す焼き直しではなくて、見てみたいから焼き直す焼き直しです。なんか、混乱しそうな文章だね。メモの中にも「明るい奴も見てみたい」とか、別に焼かなくても良いよ的なニュアンスを含ませてあって、昨日の自分の心遣いに少し救われつつ、めんどいけど焼いてみても良いよって思える自分がいました。やっぱ、赤ペン先生だな。
一番、扱いづらいというか付き合いづらい人間が自分自身であるという事が、自分を人間として成長させなくてはいけない一番の理由なんだと思います。これ意味不明かな。
暗室で時間が余ったので、今日は追加プリントのネガに忍び込ませておいた、高校時代のモノクロフィルムを焼きました。試しにモノクロで写してみたってだけなんで、もうひどいネガでした。それでも、写ってる物はガキって感じで笑えて懐かしくて寂しくて楽しかったです。思えば、高校って写真部とか無かったし、なぜ高校ん時写真を撮ってたのかを考えました。バイト代溜まってすぐに迷い無く一眼レフ買った自分に、今思うと少し呆れます。つーか、あの金をぱぁーっと遊びに使ってしまっていれば、今こんなとこに居なくて済むのになぁ。高校はいる前から写真をやりたがってた自分は居たけど、それも自分が映されたくなくて撮る側にまわってたってだけなのにね。高校時代の事を思いだしながら、ネガを見ていて、数枚自分が写っている物がありました。15歳か16歳ぐらいの自分です。髪の毛は何色なのか判別できないけど、金ではないのでアッシュとかしてた時だろうね。ガキですね、ピアスの付け方とかガキだもん。変わろうと必死になった後の時代なので、結構まともな高校生に見えます。ん、普通にまともだけどね。ネガの状態はよくないし、カメラ変えて直ぐやからか露出はでたらめだし、店で現像してもらってるやつやから、すんごい面倒でした。でも、自分の撮った写真で、いままで写真と言う意識で見た事の無かったネガなので、新鮮でした。ほんと、無邪気に子どもやった時代の写真って、上手い下手関係なくて、かと言って上手く撮れてなくて凹むとかも無く、呆れる程時間を早く流しすぎたなって少し後悔します。なんで、あんなに早く、子どもで居る事をやめたんだろうね。甘えれば良かったのに。って、後悔って言う程後悔でもないか。何も知らない子どもでいる事をやめたと同時に、獲た物って少ないけど、本来なら今失っているはずの感覚が、まだ自分の中には残ってるもん。消えてくれないっていうか。全然、想像もしてなかった自分になってしまってるけど、それでもネガからプリントを作る作業をしてるだけで、その瞬間、昔に戻れる気がします。つい昨日の事、ついさっき現像あがってきたネガを暖かいままべた焼きを作ってるって感じ。不思議です。苦しくないね。過去って溺れるような苦しさがあるものだと思ってた。特に写真みたいにはっきりと残ってる物はね。
永久記憶不滅。
最近、好きな言葉。漫画でさ、急速に成長を遂げながら主人公がつぶやくんだ。それまでは、永久記憶がとぎれる。って呟いてるスランプ状態のヒーローがね、戻ってくるんだな。何の漫画かって?教えないよ。決め言葉もカッコいいけど、何気ない呟きが、味を出してていいんだな。

永久記憶不滅。消えないのなら、一個ももらさず覚えておくよ。ガキだからなぁ、いつまでたっても、他人には成長なんて見せないように小細工してるからなぁ。情報戦争なんだよ。人生も。甘やかせても、甘えない。甘えているようで、頼らない。強いようで、もっと強い。悩みなんて、解決できないんだし、乗り越えられないんだし、逃げれないんだし、ただ蹴りとばすかぶち壊せば良いんだよ。時には、心配させる事で、それより大きな心配事の原因を隠してみせる事もあったけど、そんな危ない橋を渡るような生き方はもうしない。他人に心配されている状況も全て、計算に入れてるんだろうから、心配してくれるおせっかいな気持ちもありがたく受け取れるぐらいの人間になってみせるよ、20歳だし。まぁ、しばらく違う店でジャンプかっていつもの店に行くと、久々だと言われて、顔見知りアピールをしてくるおばちゃんらへも、その内自分から挨拶してみせるさ。見た目によらず、人見知りするとこあるからなぁ。全く知らない人とならしゃべれるのに、顔を知ってるとね、シャイなガキになってしまうから・・・。
でも、やっぱ、次の月曜は違うとこで買おうっと。コンビニもう少し暖かくなってビルの間の道から逸れてみる気になったら、他のコンビニに行こっ。断続記憶も不滅なのさ。